20日の未明、南東の空に明るい星がふたつ並んで見えます。右が火星、左が土星です。肉眼で見える星なので、都市部でも明るい光を避ければ簡単に見つけることができます。
さて、注目するのは惑星ではありません。火星の右隣に、大型の散光星雲で有名なM8(通称:干潟星雲)があることが珍しいのです。そして、これは双眼鏡でも星雲を見つけられる絶好の機会です。
天体観察には段階があって、最初に肉眼で星座を見つけます。ひと通り、明るい星座を覚えると、今度は望遠鏡を使って月や惑星を観察します。ここまでに共通しているのは、見つけやすいということです。
ところが星雲や星団になると、初心者が見つけるのは至難の業です。空の明るいところでは、光が淡すぎて見つけられません。反対に条件の良いところで双眼鏡や望遠鏡を使うと、無数の星が見えてきてどこに向けているのかさえわからなくなってしまいます。
そこで、今回のような明るい星が明るい星雲に大接近する機会を利用すると、初心者でも星雲を見つけられます。写真と違って生の姿は、微かな光のシミ程度にしか見えません。
詳しい情報はアストロアーツのホームページに掲載されていますので、参考にしましょう。