双眼鏡に防水機能が必要なのかと不思議に思う人がいるかもしれません。確かに屋内で行われる観劇やコンサートには不要ですし、雨の中でも双眼鏡を見続けるような状況は一般的にはあまり思い浮かばないかもしれません。
しかし、業務で双眼鏡を使用している人達はどうでしょうか。船舶の安全な航行のために監視してる人は、荒天の中でも双眼鏡を使うことがあります。
釣り好きの人も、ウキの様子を確認したり川の流れを見るために双眼鏡を使うことがあるといいます。ちょっと手を滑らせて水に落としたときに、防水機能があったほうが安心です。
2011年のアメリカ映画で「ビッグ・ボーイズ(原題:The Big year)」があります。1年に北米大陸でどれだけの種類の鳥を見られるかを競う男達が描かれていました。
映画の中で過酷な自然環境の中で双眼鏡を使い続ける様子を見て、バードウォッチングの認識が変わりました。
双眼鏡の内部に窒素ガスを充てんさせて防水機能を持たせています。時間が経つとガスが抜けてしまうため、防水の効果は10年程度といわれています。
防水性能にも違いがあるので、カタログで確認しておきましょう。
上の写真はニコンのカタログです。黄色の枠内が防水性能を示しています。
最初の数字が水深、次の数字が加圧時間を示しています。
5-10 なら、5mの水深に10分間使っていても影響のない設計になっている、という意味です。
私は試したことはないのですが、水に双眼鏡を落とすと高級機ではストラップが水に浮くようにできているため、すぐに引き上げれば故障することはないらしいです。
一般的に防水機能は必須ではありませんが、使用目的によっては必須となります。
用途をよく考えて、参考にしましょう。