双眼鏡を選ぶときは、どうしても倍率や口径など光学性能ばかりに目がいきがちです。確かに最も大切なポイントではありますが、可動部の使いやすさなど他にも大事な要素がいくつかあります。
接眼レンズの見口(目が触れる部分)は地味な存在ですが、使いやすさに直結する大切な部分です。
見口の働きは大きく2つあります。
ひとつめは、接眼レンズの表面にまつ毛や皮脂が触れないようにすることです。女性の場合は接眼レンズにメイクが付着してしまうことが多いので、見口は大切です。
もうひとつは、双眼鏡のアイポイントに瞳の位置を合わせる機能です。メガネをかけている人と裸眼で使用する人では、当然、見口の高さを変えて調節しなければいけません。
また、双眼鏡を使うときは、両手で双眼鏡を支えるのに加えて、見口が顔に触れることによって安定します。
このように見口の役割は見た目以上に大切です。
見口(目当て)には大きく分けて2種類あります。
・ゴム見口
ゴム製でメガネを使用する人は、折り返して使用します。
折り返す・折り返さないの2段階しか調節できないのと、ゴム製なのでどうしても経年劣化するのが欠点です。
・ツイストカップ
プラスチック製の見口を回転させると、3段階くらいで高さを調節できる見口です。
先述したように、見口が程よく顔に触れることにより双眼鏡が安定するので、ツイストカップ方式だとより使いやすいポイントに細かく調節できるのが長所です。